第2話
『SDの森にいるあおいの思い人を探し出し、その者と決闘して勝利した者があおい姫と結婚できる』
これが妃であるファイナが国王に提案した知恵でした。
最初はこの案に渋っていたあおいであったが、ふと、あることを思い立ってこの案に同意しました。
そのわけは・・・・
「故、故、故、酷オー――――!!大変です――!!!!!白雪姫様が、・・・・・・・・いなくなりました!!!!」
「なななななに―――――――!!!!!!!」
あわてて姫の部屋に飛び込んだ国王たちは机に置かれた手紙を読んで目をひん剥いてしまいました。
お父様と・・・ファイナさんと・・・・お城の皆さんへ
あおいの思い人を皆さんで探してくれるのはとてもうれしいです。
でも、私はあの人にあって伝えなきゃならないことがあるの。
だから、私も探しに行きます。
ごめんなさい。
私のわがままをお許しください。
P.Sもし私がいちばんに見つけたら即結婚ですよね?お父様?
あおい
「なぜだ〜!!!!なぜこのようなことに〜!!!!!!(。>0<。)ビェェン」
手紙を読んだ王様ルクスンは再び号泣してしまいました。
「取り乱してはなりません。私めにおまかせを」
「おおおおおおおお―――――!!!!ヘイガ―!!!」
忠実な執事、ヘイガ―はルクスンに向かって一礼した後部屋を足早に出ていったのである。そして・・・
数時間後
『SDの森に連れ去られた白雪姫を見つけ出した者に姫との婚姻を認める』
と言うお触れが国内のみならず、近隣諸国にまで伝えられました。
「そうか!これで姫の婚約相手も決めてしまおうという魂胆か!なかなかよいアイデアであるぞ!ヘイガ―!」
「恐悦至極でございます」
「しかし・・・もし姫の相手が魔物であったら・・・・イヤそのまえに姫にもしものことがあったら・・・うわアアアアアアン!!!」
「ぬかりはございません・・・魔物がこの国に入れぬよう結界をはっておけばよいのですから」
「おおおおおお!!!!そうか!!さすがヘイガ―!うむ!期待しておるぞ!」
「ありがとうございます・・・・・では」
「フフフ・・・さすがはヘイガ―・・・・・見事なアイデアでしたね・・・・・これからも頼みましたよ、お互いの利益のために・・・」
「ええ、お互いのアイのために・・・・・」
「フフフ、まさかあおいさんがこうも行動的な方だとは・・・・これでこちららの計画も進めやすくなったわ・・・・」
「SDの森はどこの国にも属さない、正真正銘の無法地帯・・・・・この森に入るには特別な魔術士、スフィクスの洗礼を受けねばなりません。」
「果たして・・・無事でいられるかしら?あおいさん・・・・・・皆さんはどう思われまして?」
「はい、ファイナ様のお考えのとおり・・・・」
―――ここは妃のために造られた別邸・・・・・
そこでファイナは先ほどのヘイガ―のアイデアを極上の笑みをもって賞賛した。
実は、ファイナはあおいをとっとと追い出して国王を亡き者にしてこの国をのっとる計画を立てていたのです。
もちろん、その計画は彼女の祖父である『チタニア』の王、ロレンスも承知済みである。
「でもまさか・・・・あなたが国王に御執心だなんて・・・・さすがに驚きましたわ」
「・・・・・・あなたの噂は常々聞いておりました。
国王にもしものことがあってはいけないと思い、接触しましたが・・・・・まさか手を組むことになろうとは・・・・。
まさに運命のいたずらとでも言うのでしょうか」
「天は私達に味方をしたのよ・・・・・・そう、これこそ聖母アルネのお導きだわ・・・・・フフ・・・・まっててね、もうすぐあなたに会えるから」