第7話
「は〜い!チームブルーの皆さん!ご飯で来ましたよ〜〜!!!」
SDの森に来て5日,あおい姫は意外な早さでチームブルーの面々と打ち解け,彼らの日々の世話と想い人・こうじの
捜索と忙しくも充実した生活を送っていました。
「あおいさん,探し人は見つかったの?」
「ううん,ぜ〜んぜん手掛かりなし!・・・・・・・ほんと、どこをどう探せばよいのかなぁ〜・・・」
あおいはユイリィと共に,以前こうじと出会った約束の場所を探しながら,ため息をついたいました。
「そういえばあおいさん,お城には戻らなくていいの?それともうすぐ洗礼も解けてしまうから1度森から出ないと・・・・・・」
「ありがとう,ユイリィさん。でもお城には戻れないの。帰ったら無理やり結婚させられちゃうから・・・・・」
「あなたもいろいろ苦労しているのね。」
「まあ,それなりに・・・・だけど、ユイリィさんはどうしてここの森の管理人をしているの?」
「ブルーがね・・・・・・・ここにいろって・・〔きゃッ≫^▽^≪〕」
「はあ・・・・・そうですか・・・・・・・」
こうして,また森の1日は平和に過ぎていくのでした。
一方,お城ではファイナ擁するお妃陣営ファイナ―ズと,ヘイガ―擁する美少年一派ガーディアンズが激しい攻防を繰り広げていました。
「ファイナ様!我が軍の形成は圧倒的に不利です!」
「エリナさん!国王の様子はいかがですか!」
「いつでも出せます!」
「それでは!主砲発射,用意!」
「ヘイガ―様!城の主砲がこちらに狙いをつけております!」
「くッ!・・・・・国王の保護は!」
「今だ・・・・・・・」
「やもえません!ここは私のヘイガ―ビームで」
「しゅうほう!はっしゃ!」
「なあ〜〜に〜〜!!!!!」
お城からついに主砲が発射!しかもその弾丸はなんと・・・
「国王!」
人間ロケットのごとく,ヘイガ―に突っ込んでいったルクスン国王はものの見事ガーディアンズを玉砕することに成功したのである・・・・・・・・
「ファイナ様!やりました!」
「ファイナ―ズの皆さん!お見事です!皆さんにはご褒美として・・・・・・あら?お城が・・・・」
「大変です!ファイナ様!お城が先ほどの主砲の発射の振動で崩れ始めました!!!」
「なんですってええええ!!!!」
「早く避難を!」
「せっかく・・・・せっかくの勝利が・・・・・・」
貧しい国ゆえに満足に修復が出来ず,長く戦乱の無かった国ゆえにほとんど手入れがされなかったお城は,先ほどの主砲の発射の振動でもろくも崩れ始め,ファイナ達城のものが避難し終えたころには建物のほとんどが崩壊しきっていたのでした・・・・・・
「ファイナ様・・・・・別邸のほうは既にガーディアンズに包囲されて近づけませんでした。」
城を失ってしまったファイナ―ズの面々は、ファイナの別邸に避難しようとやってきたのですが,そこは既にガーディアンズの本部として既に占拠されていました。
しかも,もともと後妻として嫁いできたファイナ王妃はへイガ―以外に頼れる忠臣は他におりませんでした。
「仕方ありません。1度チタニアに戻って策を練り直しましょう」
「ですがファイナ様!今のこの状態ではチタニアに着くのは最低でも1週間はかかるかと・・・」
「仕方ありません。SDの森を通っていきましょう」
「ですがスフィクスの洗礼を受けねば・・・・・・・・・」
「森といっても通過するのは昼間のうちです。心配は要りません!」
こうして,ファイナ―ズ一行は一時『蓬の国』から撤退することにしました。
その森で運命の再開をすることも知らずに・・・・・・