第4話

 昴治は「白雪姫様・捜索隊」と銘打った一団から離れ、ひとりSDの森のはずれにある神社にやってきました。

「こんらっどのおやじさ〜ん!!!!!」
 「これはこれは昴治殿、お元気だったかな?」
 「そんな型どおりのあいさつはどうでもいいから!あおいは?」
 「彼女なら、今朝ほどうちに来て洗礼をうけてから森の中に入っていったよ」
 「・・・・・・・・・やっぱし・・・・・・・・・」

 神主のコンラッドの言葉に昴治は深くうなだれてしまいました。

 「・・・・・どうして止めてくれなかったんですか?・・・・・・・」
 「・・・・・私にそれができると思うのかい?今の彼女を止めることを・・・・・」
 「いえ・・・・・・恐らく、できる人間はいないと思います・・・・」

 どうやら『白雪姫』は世間で言われているほどおしとやかではないようでした。

 「・・・・・・とにかく彼女を追いかけますので、洗礼をお願いいたします。」
 「?それはいいが・・・・・君はお城の捜索隊に加わらなくていいのかい?そちらでもスフィクスが御払いをしてくれているはずだが・・・」

『くるくる吶喊だ〜!!!』とか『何とかしなさ〜い!!!』『若いんでしょ〜!!!』とか言ってるじじいやばばあじゃ効果ないでしょ?」

  「意外と容赦ないね、きみ・・・・・・」

 とにかく、ネーヤの御払いを受けた昴治はあおいを追い掛けるべく森の中へ入っていきました。


 一方、『白雪姫捜索隊』の一行はSDの森の入り口付近までやってきました。
 その様子をさきほどから、あらかさまに怪しいマントを羽織った男が恍惚の表情を浮かべて眺めていました。

 「ああ〜・・・・・・・なんてうるわしき光景なんでしょう・・・・さあ、私のかわいいしもべ達よ!わが願いを今こそ!」

 すると・・・・・・・男の虹色のマントが怪しく光りだし、その光が捜索隊の一行を取り囲んでしまいました。
 その結果・・・

 『ウギャー、ウギャー』『ワウ〜〜〜ワンワンワン!!!』『ケキャーン、ケキョ〜ン』

 ある者は獣化して奇声を発し・・・

 「おまえ達、フツーでいろ!!!」「なにもしてねぇくせにえらそうなこと言ってんじゃねぇよ!!!」 

 ある者は自身の感情を暴露し・・・

  「おっれ〜はジャ◎ア〜ン!が〜きだいしょ〜!!!」

    ・・・・・・・・・・・・・・・・?

 「最高です・・・最高すぎます・・・こうも私の思い通りになってくれるとは・・・・・
 さすがはクライスが開発した
「カメレオンマント」の威力!
 さあ!私のかわいいしもべ達よ!白雪姫を見つけ出してひっ捕えよ!」

 『ヘイヘイガ―!』

 「ヘイガ―の方はうまくいってる様ですわね、エリナさん」
 「はい、ファイナさま。・・・・・それでは予定通りに国王を・・・・」
 「ええ・・・・・・・ヘイガ―に御褒美をちゃんと用意して上げなくてわね・・・ウフフフフ」


 そのころの白雪姫・・・・

 「え〜と・・・おかしいなぁ、この道まっすぐ行けば山小屋があったはずなのに・・・もしかして・・・迷ったの!・・・ウッ、ウッ、そんなぁあ!!」

 道に迷ってしまった白雪姫の運命は!